こんにちは!
皆さんは直流モーターが回転する仕組みってイメージが湧きますか?
以前に電車が動く仕組みをご紹介しました
パンタグラフから電気の供給を受けて、モーターを回転させて電車は走るという内容でしたが、ここで
電車のモーターってどうやって動いているの?
という疑問をお持ちの方もいると思うので、そんな疑問にお答えします!
ちなみにモーターは主電動機とも言います
の順に電力の供給を受けることによってモーターが回転することで、その回転力を
の順に力を伝えることで電車は走ります。モーターがちゃんと働かないと電車は動かないんですね!
モーターには直流と交流のそれぞれで動くタイプがありますが、今回は直流モーターの仕組みについてお話します!
直流モーターの仕組みを理解するためには、フレミングの左手の法則を理解することが必須になります!
あーなんか昔やったかも!覚えてないけど!
こんな方も多いのではないでしょうか?
なので今回はフレミングの左手の法則と合わせてモーターが回転する仕組みを解説していきますね!
ちなみに中学校の理科の授業で習う内容になります!
ぜひ思い出しながら復習してみてください!
お子さまの教育にも役に立ちますよ♪
- 磁石についての基礎知識
- フレミングの左手の法則でモーターは回転する!
- モーターが回転するためには整流子が重要!
- メンテナンス性を考慮してブラシが消耗品になっている!
- フレミングの右手の法則も同時に起こることで逆起電力が発生する!
それでは、よろしくお願いします!
フレミングの左手・右手の法則とは
フレミングの左手の法則を理解する前に予備知識が必要になるので、まずは磁石について理解しておきましょう!
フレミングの法則の予備知識:磁石について
磁石にはN極とS極があり、磁石は鉄などを引き付ける力を持っているものです
この引き付ける力を磁力と言います。またこの磁力が働いている範囲を磁界と言います
磁界はN極からS極に向かって流れていきます。この様子を視覚化したものを磁力線と言います
また磁力線を束にしたものを磁束と言います
以上が予備知識になります。ではフレミングの法則についてのお話に移りましょう!
法則の発見者:ジョン・フレミング
まずは簡単にフレミングさんの紹介です!
名前はジョン・フレミング、イギリス人デス!
1849年生まれの電気技術者デス!
1番有名なものに「左手の法則」「右手の法則」があって、電気の発展に貢献しマシタ!
フレミング左手の法則とは
磁界の中の導線(電気が流れる線)に電気が流れると力が発生することを発見し、それぞれの向きは左手を使って表すことが出来ることを発見しました!
- 中指:電気の流れる向き
- 人差し指:磁界の向き
- 親指:力の向き
フレミング右手の法則とは
磁界の中を導線が動くと電気が発生することを発見し、それぞれの向きは右手を使って表すことが出来ることを発見しました!
それぞれの指の内容は左手と同じデス!
以上がフレミング「左手の法則」「右手の法則」でした!
それでは、この法則を使って実際にモーターが回転する仕組みについてお話していきます!
フレミングの左手の法則を応用!直流モーターが回転する仕組み
先ほどのフレミング左手の法則を使って、モーターが回転する仕組みを説明することが出来ます!
磁界のある中の導線に電気を流すことで力を発生させ、導線を折り返すことで力の向きを逆転させて回転する仕組みになります
このように線を巻いたもののことを「コイル」と呼びます
ここで「整流子」と「ブラシ」というものが図にいますが、モーターが回転するためにはとても重要な役割があるんです!
整流子とは
直流電動機において,界磁石のN極,S極の間を回転するコイルに流れる電流の方向を切替えて,一定回転方向のトルクを発生させるための装置。
コトバンク
これだけだと難しいですよね?まずは整流子がなかった場合を考えてみましょう!
整流子がないと電気の向きが変わってしまうため、回転せずに行ったり来たりになってしまいます
なのでモーターを同じ方向に回転させ続けるためには、整流子が重要なんですね!
ブラシとは
ブラシとは、整流子面に接触させることで電気の通り道を作るものです
整流子面が回転していくところにブラシが接触していくため、お互いに摩耗していってしまいます
ここでブラシの方が交換が簡単なため、ブラシの方が消耗しやすい素材を使うようにしています
以上でモーターが回転する仕組みはOKなのですが、ここで厄介な問題が発生します
それは「逆起電力」という力です!
フレミングの右手で発生する:逆起電力とは
さきほど、フレミング左手の法則でモーターが回転することを説明しましたが
この時同時に右手の法則も作用してしまうのです!
右手の法則が作用することで、流れている電気と逆向きの電気が発生してしまいます!
これが逆起電力です!逆起電力の大きさVbは
$Vb = φ × N$
φ:磁束の数、N:モーターの回転数
で表されます。おもちゃのモーターのように磁石が永久磁石の時は磁束の数は一定なので
モーターの回転数が上がるほど逆起電力も大きくなります
回転数が上がっていき、一定の回転数になるとモーターに流す電圧と逆起電力が釣り合ってしまい、それ以上回転数が上がらなくなってしまいます
そこで電車では永久磁石ではなくて電磁石を使用して、電磁石(界磁)に流れる電気を小さくします
こうして磁束の数をコントロールすることで逆起電力を小さくします
これを弱め界磁と言います。弱め界磁についてはこちらの記事をご覧ください!
まとめ:フレミングの右手左手の法則を理解して、直流モーターの回転する仕組みを理解しよう!
いかがでしたでしょうか?
直流モーターが回転する仕組みは中学校で教わりますが、覚えていましたか?
普段使わないと忘れてしまいますよね
モーターはパソコンの冷却フィンやエアコン、冷蔵庫など身近なものに多く使われています
電車のモーターはとても大型ですが、仕組みは同じです!
次回はモーターの回転数を上げていくためにどうやってコントロールしていくのか、電車の制御方法について解説します!
今回の記事を作成するにあたり、参考にした資料はこちらになります!もっと詳しく知りたいという方はぜひご覧になってくださいね!
電車が動く仕組みについても合わせてぜひ学んでみてくださいね♪
それでは、ありがとうございました!