【電車の直流と交流の違いとは?】変圧や電圧降下について解説!

電車の直流と交流の違いとは?変圧や電圧降下について解説

こんにちは!

前回は電気の直流と交流についてのお話と、直流電車と交流電車のメリット・デメリットについてお話ししました

ポイントのおさらい
  • 直流電車のメリット
    • 車両に変圧器を搭載する必要がない
  • 直流電車のデメリット
    • 電圧降下を起こしやすく、変電所が多く必要
  • 交流電車のメリット
    • 高圧での送電が可能なので、変電所の間隔を広くとれる
  • 交流電車のデメリット
    • 車両に搭載する設備が複雑になってしまう
疑問を持つ子

メリットは分かったけど
車両に変圧器がいらないってどうゆうこと??

悩む子

電圧降下ってナニ?難しそう…

などの疑問を持った方もいらっしゃると思います。今回は「変圧」「電圧降下」についてを解説していきますね

この記事でわかること
  • 交流は変圧(電圧のコントロール)が容易なので、高圧で電気を送れる
  • 電圧降下とは電気を送る際に電線を通ることで電圧が下がってしまうこと
  • 高圧で小さい電流での送電は電圧降下の影響をそれほど気にしなくて良いので、変電所の間隔を広くとれる

第二種電気工事士試験を受けられる方は電圧降下の問題も出題されますので参考になるかと思います!

シモ

電車整備士歴10年・第二種電気工事士免許も
持っている筆者が解説します!

それでは宜しくお願いします!

目次

電車における直流と交流

まず電車の電源となる電気は変電所から架線を通して送られてきます

この架線に流れる電気が直流か交流かによって電車のタイプが変わってきます

では家庭で使うための電気は変電所から送られてくる時に直流と交流どちらだと思いますか?

シモ

答えは交流です

なぜ交流で送られてくるのかというと、ずばり直流よりも変圧しやすいからです!

驚く子

変圧しやすいってどうゆうこと!?

変圧とは電気の電圧をコントロールすることです。交流は直流と違って変圧器を使って自由に電圧をコントロールすることができます

驚く子

交流の方が便利じゃん!

となりますが、ここから重要なのが電車でモーターを回すために必要な電気は直流だということです!

もう少し誤解のないような言い方をすると、モーターに入る電気をコントロールする制御装置で必要な電気は直流を採用しているものが多いといったところでしょうか

なので電車においては

  • 交流の方が電気を送る時に送りやすいけど、電車の中で直流に変換する必要がある
  • 直流の方が車両で使う時に使いやすいけど、変圧するのが大変

ということになります。では次に変圧についてもう少しお話します

直流と交流の変圧

家庭で使うパソコンやゲーム機などを充電するACアダプタを見るとこんな表記がされています

バッテリのACアダプタ
バッテリのACアダプタ

INPUT:AC100V、OUTPUT:DC6V

これはそれぞれ

  • INPUT:入力
  • OUTPUT:出力
  • AC:Alternating Current(交流)
  • DC:Direct Current(直流)

という意味で、交流100Vで入ってきた電気を直流6Vに変換して出力しますという意味です

このように交流は変圧が容易で、運ぶのには適していますが、実際に使用する時は直流に変換するといったものが多いです
※直流も変圧できますが、交流の方が簡単

ではなぜ変圧が容易だと運ぶ(送電する)のに適しているのか、それは高圧で電気を送る事ができるからです!

高圧で電気を送り、使う先で変圧すると電気のロスが少なくて済むんですね!

なぜロスが少ないのか、その秘密が電圧降下(でんあつこうか)なんです!

電圧降下とは

電気は負荷で使用する(抵抗を通る)ことで消費します。しかし実際には電線を流れている時にも電気を消費しているんです!

例えば皆さんが公園でサッカーをしたいとします。公園でサッカーすると疲れますね。しかし行く時や帰り道でも歩いたりすれば少しだけですが疲れます。そんなイメージです!

電圧降下のイメージ
電圧降下のイメージ

移動するだけでもエネルギーを消費するんですね。電気回路では電線も小さいながら抵抗として考慮します(通常の計算問題では考慮しない場合がほとんど)

このように電線を通るだけで電圧が少しずつ下がっていく事を電圧降下と言います!

例えば1000Vで変電所から電気が出力されていても、長い電線を通っているうちに900Vになった。ということです。

ちなみに電線の抵抗は線の長さに比例にします

$電線1mあたりの抵抗×長さ$

で抵抗を求めて、一つの抵抗として電圧降下の計算を行います

なぜ交流の方が送電のロスが少ないのか

電化製品などを使用する際に必要な電気の量を電力と言い、単位はW(ワット)で表します。電力は以下の式で求めます

$W = E × I$

ここで仮に必要な電力を6000Wとして、交流20000V・直流1500Vの場合で考えてみます。この時電流は

$交流の電流I_A = 6000W ÷ 20000V = 0.3A$
$直流の電流I_D= 6000W ÷ 1500V = 4.0A$

となります。ここでオームの法則を用いて抵抗を求めると

$交流の抵抗R_A = 20000V ÷ 0.3A = 66666Ω$
$直流の抵抗R_D = 1500V ÷ 4.0A = 375Ω$

となります。つまり交流で送電する交流電車の方が

抵抗値が大きい!
→抵抗を大きくしても大丈夫!
→電線を長くしても大丈夫!
→変電所の間隔を広くとれる!

ということです

まとめ:変圧が容易な交流電車では送電の効率が良い!

この記事のまとめ
  • 交流は変圧(電圧のコントロール)が容易なので、高圧で電気を送れる
  • 電圧降下とは電気を送る際に電線を通ることで電圧が下がってしまうこと
  • 高圧で小さい電流での送電は電圧降下の影響をそれほど気にしなくて良いので、変電所の間隔を広くとれる

以上3点を覚えておきましょう!

電車と電気は切っても切れない関係なので、少しずつ勉強をしながら仕組みを学んでいくと楽しくなってきませんか?

意外と日常の知識ともリンクしているので、色んなことに関心を向けてみましょう♪

その他の電車が動く仕組みについてもぜひ読んで理解を深めてくださいね!

それでは、ありがとうございました!

電車を好きになろうブログでは、鉄道マン歴10年の筆者が鉄道に関することを記事にしております。

ぜひ他の記事と合わせて鉄道に興味を持っていただけたら幸いです!

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