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なぜ撮り鉄と駅員でトラブルが起こってしまうのか鉄道マンが考察!

こんにちは!

今回は頻繁に報道される「駅員と鉄道ファン(いわゆる撮り鉄)とのトラブル」についてお話しします。

疑問を持つ子

なんでトラブルが起こるの?

悩む子

どっちが悪いの?

シモ

鉄道会社に10年勤めた筆者が考察します!

結論としては、駅員にとっては鉄道ファンが憎いわけではなく、安全を守るのが最優先だからということになります。

この記事のまとめ
  • 駅員が怒るのは鉄道ファンが憎いわけではない
  • 鉄道会社社員にとって安全が何よりも優先すべきことである
  • 運転士から見るホームのお客さまは想像以上に怖い

トラブルになってまで安全を守ろうとする理由を鉄道会社目線でお話します!

それでは、よろしくお願いします!

目次

トラブルになる撮り鉄とは?いろいろな鉄道ファン

種類と言って分類分けすると失礼な気もしますが、ここでは鉄道の何が好きかというジャンル分けになります

写真を撮って楽しむ:撮り鉄

鉄道写真の撮影を愛好する人たち。ひとくちに撮り鉄と言っても、鉄道のある風景をいかに美しく撮るかや、自分の好きな車両や希少な車両が乗客や貨物を乗せて走る姿をフレームに収めたいなど様々になります

(出典:ホームメイト・リサーチ)

今回のトラブルになった撮り鉄の方々は「EF81」という国鉄時代に生まれた機関車を撮ることが目的だったようです

電車に乗ることが大好き:乗り鉄

列車に乗車することを愛好する人たち。車両による特徴の違いを自ら乗ることで確かめたい人や、鉄道での旅を楽しみたい人など目的によって様々になります

(出典:ホームメイト・リサーチ)

その他

その他にも

  • 時刻表を愛好するスジ鉄
  • モーターやインバータの音を楽しむ音鉄

など、人によって楽しみ方は様々となっております

撮り鉄vs駅員:トラブルが起こる理由

今回のトラブルとなったのは「撮り鉄」ですが、なぜ駅員は撮り鉄に対して激怒したのでしょうか?

それは撮り鉄の方の行き過ぎた行為があげられます。マナーを守って鉄道をカメラに収める分には何の問題もありませんマナーを守らないからトラブルになってしまうのです。

今回のトラブルでは撮り鉄の方が列車がホームに進入する際に「黄色い線から出た」ためとなっています

では黄色い線から出ると何が問題なのか、深掘りしていきましょう!

駅員と撮り鉄がトラブルになる理由:黄色い線から出ると何が問題なのか

ホームの黄色い線から出ると何が問題なのか。鉄道会社にとって安全は第一で何よりも優先しなければならないと考えているので

黄色い線から出る=ホームから落ちる危険性がある=すぐに列車を止めなければいけない

となります。さらに危険な理由をもう少し深掘りしていきます。

以下の3つの視点から考えます。

安全を考えるポイント
  • 列車の進入スピード
  • 運転士から見るホーム上のお客さま
  • 少しでも危ないと感じたら列車を止める

撮り鉄とトラブルになっても駅員が守る安全①:列車の進入スピード

駅に停車する列車であってもホーム始端では時速約60~80キロのスピードで進入してきます。これに対して万が一、黄色い線からはみ出して接触するようなことがあれば怪我をすることは確実でしょう。

線路内に落ちてしまった際は当然無事では済みません

そのような事態を避けるため、駅員は黄色い線を出るお客さまに対して注意をしなければなりません

撮り鉄とトラブルになっても駅員が守る安全②運転士から見るホーム上のお客さま

私も試運転や車両故障の対応で運転席に添乗したことがありますが、運転席から見るとホーム上の動くお客さまは非常に危なく感じます

鉄道はすぐに止まれません

自動車時速80キロで走行している場合の制動距離(停止するまで)は約56mとされていますが、鉄道車両の場合は約200~250mとされています(車両性能や天候により異なる)

出典:乗りものニュース

ホーム上のお客さまが転落・飛び込み等があった場合に目視をしてから非常ブレーキをかけては間に合わないのです。そのため、運転士は正確な停止位置に停車させるようコントロールしつつ、ホーム上には細心の注意を払っています

そんな中、黄色い線からはみ出し、今にも接触せんばかりに接近している撮り鉄の方を確認したらどうでしょうか?

ぜひそのあたりを考えてみて欲しいと思います。

撮り鉄とトラブルになっても駅員が守る安全③:少しでも危ないと感じたら列車は止める

鉄道会社では少しでも危ないと感じたら、まずは列車の停止を最優先するという考えがあります。これはお客さまの安全を最優先にしているからです。

先ほど話したように運転士は危ないと感じたら非常ブレーキをかけますが、それと同時に周囲に危険を知らせる無線を発報します。
例えば隣の線路にもお客さまが転落したりした場合に、自分が走っている線路と隣の線路の両方の列車を停止させる必要があるためです。

この無線を発報し、周囲の列車が無線をキャッチした場合は安全の確認が取れるまで、周囲の列車も停車し、運転再開までに時間がかかります

同様に駅員も危ないと感じたら、駅にある緊急ボタンを押して列車の停止手配をとらなければなりません

お客さまに怪我がなどがなければ何よりですが、列車を止めてしまった場合は遅延につながります

1つの列車が遅延すれば、周囲の列車も遅延します。その場合、どれほどのお客さまや鉄道会社に迷惑をかけることになるでしょうか

列車一つを止めてしまうことによる影響力・リスクを考える必要があります

まとめ:撮り鉄と駅員がトラブルになるのは安全を死守するため!マナーを守って楽しい鉄道ライフを過ごそう!

鉄道は不特定多数のお客さまを乗せる公共交通機関です。

趣味を否定する気はありませんし、駅員の行き過ぎた言動を擁護するわけでもありませんが、マナーや節度を守ってお互いに気持ちの良い鉄道ライフをエンジョイして欲しいと思います。

シモ

その実現に向けて
当ブログも発信を頑張っていきます!

ちなみに私は鉄道のカレンダーなどに写るかっこいい車両の写真は大好きです!やはりロマンですね笑

駅員さんの詳しい仕事内容についても、ぜひこの際に知っていただければと思います。

その他の鉄道会社の仕事についてもご紹介しておりますので、ぜひご覧になってみてくださいね!

それでは、ありがとうございました!

電車を好きになろうブログでは、鉄道マン歴10年の筆者が鉄道に関することを記事にしております。

ぜひ他の記事と合わせて鉄道に興味を持っていただけたら幸いです!

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