空気バネとは?鉄道における役割と重要性について!

こんにちは!

みなさんは電車に乗っていてバウンドしているような感覚を感じたことはありませんか?

実はそれ、空気バネによるものなんです!

驚く子

え、空気バネってなに!?

空気バネとはエアサスペンション(エアサス)とも言われていて、その名の通り空気がクッションバネのような役割をしているものです。
バスやトラックにも採用されていますが、電車などの鉄道車両にも使われています。空気バネは実は電車などの鉄道車両において非常に重要な役割を担っているんですよ!

では空気バネの役割と重要性とは何か?

シモ

電車整備士歴10年の筆者が解説します!

この記事でわかること
  • 空気バネには3つの役割がある
    • 乗り心地の向上
    • 車体の高さを一定に保つ
    • 乗車率の情報を取得する
  • 空気バネが車体のバランスを保つ上で非常に重要
  • 空気バネが破裂すると脱線する恐れがある

それではよろしくお願いします!

目次

空気バネとは何か?

空気バネとは圧縮された空気の弾力性によって抵抗を得るシステムであり、車体の重量や振動の大きさに応じてバネの強さを変えることが出来るという特性がある。

出典:AUTOMOTIVE JOBS

鉄道車両においては主に筒状のゴムの中に圧縮空気が入っているものが使われています。これはベローズ式とも言われ、ベローズとは「蛇腹(じゃばら)」という意味があります。
蛇腹とはアコーディオンの腹の部分や、エアコンのドレンホースのイメージになります。

まとめ:空気バネとは

ゴムでできた筒状の蛇腹で、中に圧縮空気が入っているものが空気バネ

空気バネの役割とは?

疑問を持つ子

空気バネってどんなところに使っているの?

シモ

電車などの鉄道車両では
主に台車と車体の間に使われているよ!

JR東日本E233系の台車。車体の真下にある丸いものが空気バネ
JR東日本E233系の台車。車体の真下にある丸いものが空気バネ

空気バネの役割は主に3つあります。それは

  • 乗り心地の向上
  • 車体の高さを一定に保つ
  • 乗車率情報の取得

です。順番に解説していきます。

空気バネの役割①乗り心地の向上

別の記事で車体は台車に乗っかっている状態であると説明しました。もっと正確に言うと台車の上に空気バネがあり、その上に車体が乗っかっている状態になります。

これは台車と車体の間に空気バネを置くことにより、台車の振動を緩和して車体に振動を伝えにくくし、乗り心地を向上させています。
空気バネと合わせて台車にダンパーを装着することにより、振動をさらに車体に伝えにくくしている電車もあります。

また別の記事では車体にかかる3方向の力についてもお話ししていますので、ぜひ合わせてご覧いただければと思います。

空気バネの役割②車体高さを一定に保つ

空気バネは中に圧縮空気が入っており、例えばお客さんがたくさん乗車されている時は空気バネはつぶれるような形になります。

ここでボイルの法則より、温度が一定の場合は体積が半分になると圧力は倍になるというものがあるので、空気バネの圧力は上昇し、元の形に戻ろうとします。

ボイルの法則はこちらの記事でお話しています。

そこで空気を給気してあげることで体積が元に戻ろうとし、車体の高さを一定に保つことが出来ます。これにより

  • 混雑時にホームより車体の方が高さが低い
  • 空いている時にホームより車体の方が高さが高い

こういったことがないようになっています。ではどうやって一定に保っているかというと、これには自動高さ調整弁というものが動作しているからになります。

自動高さ調整弁の仕組みは今回は省きますが、みなさんはホームで電車に乗った時に床下からプシュプシュ音が鳴っているのを聞いたことがありますか?

これはお客さんの乗り降りに応じて空気バネの空気を入れたり抜いたり、自動高さ調整弁にて圧力を調整してることによる音になります。

空気バネの役割③乗車率情報の取得

空気バネはお客さんが多く乗っているほど元に戻ろうとする力が強くなり、空気を込めるため圧力が上昇します。
この圧力をセンサーで検知することで、どのくらいお客さんが乗っているかを計算することが出来ます。

乗車率が分かれば、制御装置や車両管理装置に情報を送ることで

  • 力行やブレーキ力の調整
  • 非常時の影響人員の把握

などをすることができます。

乗車率がなぜ重要なのか深掘りした記事はこちら

もし空気バネが破裂したら?リスクについて

空気バネは1両に4つ付いていることが多いですが、もし1つの空気バネがパンクしてしまったらどうなるでしょうか?

シモ

答えは車体が傾いてしまいます

空気バネが破裂してエアが抜けてしまうことで、車体のバランスが変わってしまい、最悪脱線につながる恐れがあります。この車体バランスのことを輪重バランスと言います。

輪重バランスが原因で事故に至ってしまったケースとして

  • 日比谷線中目黒駅脱線事故(2000年)
  • 中央線相模湖駅脱線事故(2013年)

が挙げられます。詳しい原因は異なりますが、これらの事故が発生してからは輪重バランスの管理はさらに厳しくなりました。

空気バネが万が一パンクしてしまった場合にはとなりの合わせの空気バネとの圧力差をなくしてあげることで、車体が傾かないようにする仕組みとなっています。この圧力差が発生してしまった時に活躍する弁を「差圧弁」と言います。

ちなみに輪重についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

まとめ:空気バネの役割と重要性を理解し、鉄道ライフをエンジョイしよう!

この記事のまとめ
  • 空気バネには3つの役割がある
    • 乗り心地の向上
    • 車体の高さを一定に保つ
    • 乗車率の情報を取得する
  • 空気バネが車体のバランスを保つ上で非常に重要
  • 空気バネが破裂すると脱線する恐れがある

空気バネの役割と重要性について、ご理解いただけたでしょうか?

普段は見えないところで乗り心地向上などの仕組みがあるので、知っていると面白いですよ!

また圧縮空気はブレーキドアなどで使用させていることもあり、電車などの鉄道車両と非常に親和性が高いです。

圧縮空気を作るコンプレッサーについてぜひチェックしてみてください!

それでは、ありがとうございました!

電車を好きになろうブログでは、鉄道マン歴10年の筆者が鉄道に関することを記事にしております。

ぜひ他の記事と合わせて鉄道に興味を持っていただけたら幸いです!

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