こんにちは!今回は

電車と新幹線ってなにが違うの?
こんな疑問にお答えします!簡単に答えると、
- 電車は電気で動くお客さまを乗せるための車両
- 新幹線は電気で動くので電車の一種だけど、その中でも200km/h以上で走るもの
です。それぞれについて、電車整備士歴10年の筆者が詳しく解説します!
- 新幹線は電車だけど、電車がすべて新幹線ではない
- 新幹線は全国新幹線鉄道整備法という法律で定義されている
- 新幹線だけど在来線区間を走るミニ新幹線というものもある
それでは、よろしくお願いします!
電車と新幹線の違い
簡単に電車と新幹線の違いをまとめると
- 電車は電気で動くお客さまを乗せるための車両
- 新幹線は電気で動くので電車の一種だけど、その中でも200km/h以上で走るもの
ということになります。実は電車は「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」、新幹線は「全国新幹線鉄道整備法」という法律や省令によってきちんと定義がされています。
そちらを詳しく見ていきましょう!
電車とは?
「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」には車両の定義を以下のように定めています。
車両:機関車、旅客車、貨物車及び特殊車(除雪車、軌道試験車、電気試験車、事故救援車その他特殊な構造又は設備を有するものをいう。)であって、鉄道事業の用に供するものをいう。
鉄道に関する技術上の基準を定める省令 第一章 総則の第二条より抜粋
この定められた「車両」のうち、電気で動く(電気を動力とする)ものを「電車」と言います。電車は基本的にはパンタグラフなどの「集電装置」と呼ばれる装置で電気をもらい、その電気でモーターを回転させることで車両を動かしています。
新幹線も電気を動力として動くので電車です。
ちなみに電車は英語でElectric car(EC)と言います。
電車の種類
電車には集電装置で受け取る電気の種類によってタイプが分かれます。
- 直流電車:直流電気を受け取って動く電車
- 交流電車:交流電気を受け取って動く電車
- 交直流電車:直流電気の区間と交流電気の区間の両方を走る電車
に分かれます。新幹線は交流の電気で動くので「交流電車」になります。詳しくは直流電車と交流電車の違いについて書いている記事をご覧いただければと思います。
また、電車はすべての車両にモーターが付いているわけではなく、編成の中で
- モーターが付いている車両を電動車(M車)
- モーターが付いていない車両を付随車(T車)
として分けています。こちらについてもM車とT車の違いについて記事を書いておりますので、ご覧いただければと思います。
新幹線とは?
新幹線とは200km/h以上で走行する列車のことを言います。
具体的には「全国新幹線鉄道整備法」という法律によって以下のように定義されています。
その主たる区間を列車が二百キロメートル毎時以上の高速度で走行できる幹線鉄道をいう。
全国新幹線鉄道整備法 第一章 総則 第二条より抜粋
つまり、電車のうち「200km/hで走行する列車が新幹線」ということになります。
新幹線と比較される言葉として、「在来線」という言葉があります。ここからは在来線と新幹線の違いについて見ていきましょう!
新幹線と在来線の違い
新幹線と比較される「在来線」とはどんなものでしょうか?違いを見ていきましょう!
在来線とは?
在来線とはJR(旧国鉄)の路線のうち、新幹線でない路線を表す言葉になります。
1964(昭和39)年に世界初の高速鉄道である「東海道新幹線」が開業しましたが、それ以前は「在来線」という言葉はありませんでした。そこで新幹線とそれ以外を分ける言葉として「在来線」という言葉が誕生しました。
在来線と新幹線の線路幅の違い
在来線の多くは線路の幅(軌間)が1,067mmで建設されたものを走っています。この幅の線路を狭軌(きょうき)と言います。
新幹線では高速での走行を可能とするため、線路の幅(軌間)は1,435mmで建設されたものを使用しています。この幅の線路を標準軌(ひょうじゅんき)と言います。
以上が新幹線と在来線の違いになります。
また珍しいもので、在来線区間を走る新幹線「ミニ新幹線」というものもあります。ミニ新幹線の仕組みについてはこちらの記事でご紹介しておりますので、ぜひ合わせてご覧いただければと思います。
まとめ:電車と新幹線の違いについてしっかりと理解しよう!
今回は電車と新幹線の違いについてお話ししましたが、いかがでしたでしょうか?
鉄道の世界にはいろんな言葉があり、違いに戸惑うことも多いかと思います。当ブログではそのような疑問についても解決できるように努めておりますので、お気軽にコメントいただければと思います。
その他、鉄道と電車の違いや列車と電車の違いについてもご説明しておりますので、ぜひ合わせてご覧いただき理解を深めてもらえたら嬉しいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!